自動車メンテナンス・整備の基本

初心者のクルマいじり 工具の使い方DIY入門

エンジンオイル交換の仕方


オイル交換は主に下から抜く方法と、上からオイルチェンジャー等を利用して抜く方法があります。
一般にはドレンボルトを外して下から抜く方法が主流かと思います。

ジャッキアップして下からエンジンのオイルパンを見れば大きめのボルトを見つけることができます。
オートマチックのFF車は、ミッションオイルのドレンボルトも近くにある場合が多いので、これと間違えないように注意が必要です。

昔は、オイルの抜けをよくするため、エンジンを温めてからオイル交換するのがよいとされていましたが、最近のエンジンオイルは低粘度で、エンジンが冷えていても差し支えないとも言われています。

また、もし走行直後にオイル交換する場合は、オイルも熱くなっているので火傷に注意してください。



◆オイル交換での注意点
オイルを抜く際は、必ずメガネレンチか、ソケットレンチを使い、スパナは使用しません。
舐めてしまうととても厄介なことになります。




エンジンオイルの抜き方(上抜きと下抜きがあります)

◆ドレンボルトを外す前に、床面に新聞紙などを敷いておくと、オイルがこぼれた時に床が大変なことになるのを防ぐことができます。

◆抜けをよくするために、オイルフィラーキャップを外しておきます。

◆通常、ジャッキアップしますが、十分なクリアランスがあるならジャッキアップなしでもOKです。

◆廃油処理箱などを下に置きます。
または、抜けたオイルの量が量れるもので廃油を受けると、新品オイルの注入量の目安になります。

◆オイルパンの下のドレンボルトの位置を確認します。

◆レンチを差し込んで左に回します。固い場合はしっかりホールドして手のひらで叩いて緩めます。

◆緩んだら手でボルトを回して外します。

◆ここでの注意点として、ボルトは押しながら回します。オイルが急に飛び出ないように。

◆ボルトが空転するのを感じたら、横に素早く外します。

◆オイルが勢いよく抜けますが、このまま10分ほど待ちます。

◆待っている間に抜いたドレンボルトとパッキン(ガスケット)の所在を確認しておきます。
ドレンは手に持っているとしても、ガスケットは落下している可能性があります。
ドレンにくっついているか、オイルパンに残っているか、オイルと一緒に落ちているかのどれかです。

◆ドレンボルトはブレーキクリーナーなどで脱脂しておきます。

◆ガスケットはヘタリが無ければ2回くらいなら使用可能です。

◆ガスケットは安価なので、毎回交換がおススメ。

◆オイルが大体抜けたら、ウエスなどで周りを拭いて脱脂しておきます。

◆ドレンボルトにパッキンをかませて装着します。

◆ドレンの締めすぎには注意。大体ギュッと締めれば大丈夫です。
目安として、ドレンボルトを手で締めていき、固くなったところから1/5回転くらい、ガスケットが新品なら、1/4回転ほど締めればOKです。


※ちなみに、上抜きでオイルを抜く方法ですが、これはオイルのレベルゲージの穴からチューブを差し込んでポンプで抜く方法です。
上抜きのメリットは、ジャッキで車体を持ち上げたり、ドレンボルトを外したりといった手間を省けるので時間短縮が可能な点。
また、オイルパンの形状やドレンボルトの位置の関係で、上抜きの方が下抜きよりも多く抜き取ることができる場合もあります。


上抜きのデメリットとしては、

専用のオイルチェンジャーが必要なので、その費用が発生する点、
オイルチェンジャーそのものの扱い方に慣れていなければ、逆に抜き残しが起こりやすい点、
車種によって上抜きが不可能な場合もある点、


などが挙げられます。

エンジンオイルの入れ方(入れ過ぎは厳禁!)

◆ クルマの取説などでオイルの量を確認します。
(オイルフィルターも一緒に交換するか、しないかでオイル量は変わってきます。)

◆とりあえず全容量のだいたい半分くらいを入れます。(ジョウゴかオイルジョッキが便利)
◆レベルチェックして、まだ足りないはずなので少しずつ足しながらレベルチェックを繰り返します。

◆オイルレベルゲージは一般に二つの穴が空いていて、アッパーとローワーを意味します。

◆アッパーとローワーの間までレベルが達したらオイル注入は終了です。

◆オイルフィラーキャップを忘れないように締めます。

◆エンジンを始動して10~20秒ほどアイドリング。

◆その後、5~10分待ってから再度オイルレベルをチェックします。

◆この段階でオイルが適正量であれば終了です。

◆万一多い場合は、再度抜かなければならないので、注意が必要です。



オイルエレメント(オイルフィルター)の交換方法

オイルフィルターは、オイル交換2回に1回交換するのが原則となります。
最近の車では、上からオイルフィルターを外せる車両は稀。
ジャッキアップして、下から外すことになると思います。

◆オイルフィルター交換では、フィルター内のオイルがこぼれますので、あらかじめ古新聞などを床面に敷いておきます。

◆オイルパンを下から覗くと、オイルフィルターが見つかるはずです。

◆カップ型のフィルターレンチを被せて、左に回すとはずれます。

◆フィルターを外したら、取付け面をウエスなどできれいに拭き上げて脱脂しておきます。

◆この時、古いオイルフィルターのOリングが張り付いて残っている可能性がありますので、確認してください。残ったまま気づかず新しいフィルターを装着してしまうと、オイル漏れの原因になります。

◆次に、新品のオイルフィルターを取り付けますが、あらかじめ、Oリングの部分にオイルを塗っておきます。最初からグリスが塗ってある場合は不要です。

◆フィルターを装着します。最初は手で真っ直ぐにネジ山を舐めないように慎重に回していきます。

◆Oリングが一番奥まで触れた所からレンチを使って、3/4回転ほど締め付ければOKです。
ここでも、締めすぎには注意してください。

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