自動車メンテナンス・整備の基本

初心者のクルマいじり 工具の使い方DIY入門

自動車の基本的なメンテナンス

クルマいじりが趣味な人であっても、カスタムにはうるさいけれど、基本的なメンテナンスが疎かになっている人は多いようです。
確かに日本車は大変優秀なので、かなり無頓着でも壊れてしまったという話はあまり聞きません。
とはいえ、ノーメンテナンスで乗り続ければ必ず不具合が起こってきます。
最初は、異音などの壊れそうな前兆があるはずなので、見逃さないためにも、エンジンルームは定期的に点検することが必要です。
壊れてからの修理だと金額も驚くほど高いこともしばしば。。



思わぬトラブルにならないように、車検以外にも、定期点検などは積極的に受けるようにしましょう。
時期が来れば、ディーラーなどから案内のハガキが来るはずです。

もちろんDIYでできることも多いので、やり方を覚えることも大切です。
愛車に長く乗り続けるためのメンテナンスのポイントをそれぞれ簡単に説明します。

エンジンオイル

エンジンオイルの点検は、毎日とは言いませんが、洗車したらオイルのチェックもする、というような習慣をつけるとよいと思います。
エンジンオイルの交換は、5000㎞毎。
忘れてはいけないのが、エレメント交換。エレメントとはオイルのフィルターのこと。エレメントは、オイル交換2回に1回交換するのが一般的。

オイルの点検は、オイルを指で触って粘度をチェックするようにします。
オイルなのである程度粘り気があるはずですが、サラッとしていたらへたっている証拠かも?

ATFオイル(オートマチックトランスミッションフルード)

ATFとは、いわゆるトルコンオイルです。
ATFの新品の色は赤。なので、黒っぽかったら交換時期と判断できます。
ただし、トヨタの高級車クラスはATFのゲージがないので、判別不能です。

走行距離がいった中古車のATFを交換する場合は、一度に全交換してしまうと油温が上がって膨張することで故障する可能性がありますので、3~4回に分けて交換するとよいでしょう。

ATF交換の目安は、4万㎞前後。

パワステオイル

車によりますが、ベルトがかかっている部分がサブタンクになっていて、そのキャップを開けるとゲージがついています。
車種によって、ない場合はタンクの目盛を目安にアッパーとローワーに間に合わせます。

パワステオイルの交換目安は、4万㎞です。

中古車を購入したら記録簿をまずチェックします。
×印がついていたら交換済みという意味。
チェックマークなら未交換。

ちなみにこれはATFも同じです。

バッテリー

適正値までバッテリー液があるかどうかをチェックします。
減っている場合は速やかに補充します。

交換不可のタイプなら、ケースの両側面や天面に膨張がないかどうかをチェックしてください。
万一膨張が見られたら、直ちにバッテリー交換が必要です。

出先で急遽、バッテリー交換をした場合などでも、保証書は必ず持ち帰るようにしてください。
万一の不具合の時、受けられるはずの保証が受けられなくなってしまいます。

バッテリー交換の目安は、約2年。

ラジエター液

ラジエター液は、青色のスーパークーラントなら10年交換不要ですが、通常のものなら、色具合がどうであれ、2年くらいで全交換するのが望ましいです。
通常は適量入っているかどうかをチェックしてください。

ラジエター液のチェックはエンジンが冷えている時に行います。
熱い時は絶対にラジエターキャップを開けないでください。

ラジエター液の点検を怠ると、ラジエターに穴があいて修理費用が高額になってしまうこともあります。

エアコンガス

多くの場合、バンパーを外す必要がありますが、エアコンのコンデンサーにある穴を覗くと中が見えます。
白い泡で真っ白になっていたらガスが減っているか、漏れている可能性があります。
ただ、10年以上大丈夫な車もありますので、エアコンの効きが悪くなったと感じてからチェックしても差し支えありません。
エアコンのガスが切れても車が故障してしまうことはありませんので。

ファンベルトなどのベルト類

目視でチェックします。
特に、ベルト類はひび割れやキズを見つけたら要交換です。

ベルトはヘタって緩くなると、滑って補機類が駆動しにくくなったり、キーキーという「鳴き」が発生したりします。
また、逆にテンションが強すぎると、エンジン自体だけでなく、補機類にも大きな負担になり、不具合の原因となってしまいます。

ファンベルトの点検の方法は、両プーリーの中間部分を指で押してたわみの大きさを測ります。


DIYでは難しいので、カーショップなどに依頼した方がよいでしょう。

ブレーキオイル

ブレーキオイルの点検では、フタを開けてしまうと異物が入る危険があるため、開けずにチェックします。
見た感じ、ブレーキオイルが減っている場合は、ブレーキパッドが摩耗している可能性もあります。

いずれにしても、ブレーキオイルの交換、エア抜きなども含めてプロに任せるようにしてください。
自動車に詳しいという自負があっても、素人が触ってはいけないことになっています。

エアフィルター

エアフィルターは、乾式と湿式があります。
湿式の場合は、オイルをしみ込ませて汚れをくっつけるしくみになっているので、メンテはできません。

乾式のエアフィルターなら、はたいて溜まったごみを取り除いたり、エアで吹き飛ばしてある程度きれいにすることが可能です。

エアフィルターを掃除すると、プラグの汚れを抑えたり、燃費の向上などが期待できます。
最低でも半年に1回は点検するようにします。

4~5万㎞走ったら交換しましょう。

自動車メンテ(DIY)に必要な基本的な工具は