自動車メンテナンス・整備の基本

初心者のクルマいじり 工具の使い方DIY入門

自動車整備の工具 ~ ニッパー・プライヤー類の種類と使い方

一般的に「プライヤー」という場合、ほとんどの人が「コンビネーションプライヤー」を思い浮かべると思います。





コンビネーションプライヤーの最大の特徴は、
ジョイント(支点)部が可動式になっている点にあります。

大抵の場合、支点部が2段式になっていて、ジョーの広さを変えることが可能。
掴む対象に合わせて口の広さを変えて掴むことができる工具です。

狭い方に合わせると、ジョーの先端部は完全に閉じられて、薄いものや細いものを掴むことができ、広い方に合わせれば、太いものをガッチリ掴むこともできます。

通常のペンチに比べると、はさめる範囲が広いため、車載工具としても広く採用されています。

また、ジョーの根元の部分は、針金や細いケーブルなど、ワイヤーカッターとしても使用することが可能。

自動車メンテ(クルマいじり)の基本的な工具(ニッパー・プライヤー)

◆ウォーターポンププライヤー


ウォーターポンププライヤーは、ガス管や、水道工事で水道管のロックナットを回すために使われるプライヤーですが、クルマのメンテにも広く使用する工具のひとつです。

自動車整備では、むしろコンビネーションプライヤーよりもこのウォーターポンププライヤーの方がはるかに使用頻度は高いと言えます。

調整幅が広いため、コンビネーションプライヤーでは掴めない対象物でもウォーターポンププライヤーなら掴めることがその理由。

クルマいじりをする、しないに関わらす、1本はご家庭の工具箱に入れておくと何かと便利な工具のひとつです。


◆ラジオペンチ


切る、曲げる、引っぱる、挟むなどに使用でき、基盤や配線、小さな部品をつかむなど、細かい作業用のペンチで、先端が細長く作られています。
主に、先端がまっすぐなものがラジオペンチ、曲がっているがベントノーズペンチと呼ばれています。
電工用としての役目が減った現在でも様々な場面で使われています。







◆ペンチ


一家にひとつは必ずあるペンチ。
通常、自動車メンテでこのペンチを使う頻度は少ないと言えますが、
口にはえぐられた部分があり、支点の上側には切断用の刃が備わっています。





◆ベントノーズプライヤー
ラジオペンチの一種ですが、先端が30度ほど曲がった(ベントした)形状のペンチです。
ベントノーズペンチとも言います。



◆スナップリングプライヤー



スナップリングプライヤーは、その名の通り、スナップリングを外すために使用する工具です。
スナップリングとは、C型止め輪と呼ばれるクリップ(ストップリング)のような留め具のこと。
ドライブシャフトやマスターシリンダーなどに使われています。
スナップリングプライヤーには、開くタイプとつぼめるタイプなど、サイズや形状にはいくつかの種類があります。

また、スナップリングプライヤーは、使いたいスナップリングのサイズや場所によって使い分けが必要なため、先端が差し替え可能なタイプもあります。


◆ニッパー
ニッパーは誰にもお馴染みだと思いますが、いわばプライヤーの掴む機能をなくして、切ることに特化した工具です。
特に、電装関係の作業では使用頻度が非常に高く、配線コードや針金、タイラップなどの切断などに重宝します。




◆ホースプライヤー

ホースプライヤーは、ゴムホースの脱着に使用するプライヤーです。
対象となるゴムホースの径の合うプライヤーを選ぶ必要があるため、先端のサイズは複数あります。
ゴムホースを外す時は、ほとんどの場合固着しているため、無理に引き抜こうとすると破損する恐れがありますが、このホースプライヤーを使えば円運動が容易で、左右に振りながら引き抜くことで、パイプにかかる負担を最小限にすることが可能です。

電装品の取付け等、DIYの必須工具「電工ペンチ」

★電工ペンチ

カーナビ、カーオーディオ、各種のセキュリティシステム、最近流行のLED電装品などの取付けや、アーシングを自作する際には絶対欲しいのが、「電工ペンチ」です。

電工ペンチは別名「圧着ペンチ」とも呼ばれています。

電工ペンチ(圧着ペンチ)の用途は様々あり、配線コードの被覆を剥いたり(ワイヤーストリッパーとして)、コードを切断する(ワイヤーカッターとして)、また、ギボシ端子のカシメやボルトの切断(ボルトカッターとして)などなど、あると大変便利です。

★電工ペンチ(圧着ペンチ)の使い方

●ボルトカッター
電工ペンチをよく見ると、「M2.6」とか、「M4」などの表示がある部分があり、ネジ軸の直径を意味しています。
切りたい長さまでネジを回し入れてグリップを握ると切断されます。

●ワイヤーストリッパー
配線コードなどの被覆を剥く部分。配線コードの太さ(スケアと言います)の位置に合わせたら、グリップを握った状態でコードをスライドさせることで、被覆を剥くことができます。
握り具合が強すぎると中の芯線まで切断してしまうので、若干ですがコツが必要です。

●ワイヤーカッター
電工ペンチの支点部分のすぐ下あたりがワイヤーカッター部になります。
普通のペンチと同じ形状なので、見ればわかります。

●端子のカシメ部
電工ペンチの先端部にあるのが、端子をカシメる部分です。
被覆を剥き、端子をセットした状態でグリップを握ってカシメます。

自動車のドレスアップ 自分で車を弄るなら(PR)

動画でわかる!愛車のメンテナンス!
愛車を自分の手でメンテをするのは楽しいことです。
しかし、自分で作業をする事は、愛車を自分の手で傷つけてしまう可能性があるのも事実。
そんな不安がDIYにチャレンジすることを躊躇する原因になっている方も多いのではないでしょうか。
そのような方のためにこのDVDは作られました。
まずは「愛車の構造を知る」という初めの一歩を踏みだしてみましょう。
構造を知ると「できるかも!?」という勇気が沸くはずです。
車を自分でメンテナンスし、ドレスアップすることで、さらに愛着が増して、自動車と向き合うことができるようになります。
車種別に作業の様子を実際に見ることができます。